グループツアーの楽しくなさ
とあるツアー会社が企画したグループツアーに参加した。
旅行はどう低く見積もっても楽しい。グループツアーだと安いし手軽に回れる。バスに乗っているだけで何も考えなくて良い。
だけど、いただけない面もある。ここでは、グループツアーの楽しくなさについて語りたい。
まず価格だが、お得かお得じゃないか、それは全ての旅程を終えてからでないと判断できない。
例えば、今回私が行った山陰地方のグループツアー。利用する飛行機、観光する名所の数、食事の数・質、宿泊ホテルと総合して素人査定しても、リーズナブルな値段ではないかと最初は思った。
ところが実際に回ってみると、行程が不自然で、さほど観光地として認識のないところも立ち寄ったりする。
行程が不自然というのは、遠回りや重複した道程があった。たとえば、新宿の後に上野、そして渋谷からの神田、みたいな。
さらに観光の前にそこで売っている商品の宣伝を聞くというのもあった。いわゆるタイアップで、よくあることだが、最終日のはいただけなかった。
山陰旅行を謳っていながら、良い見どころをスキップして、突然山陽の観光地(タイアップの漬物屋)に行ったのだ。これはそもそもの旅程にはないコースだったし、長時間の移動と短時間の滞在で十分な観光は出来なかった。
つまりツアー会社の利益のために、参加者が貴重な旅の時間と楽しみを奪われたのだ。山陽のその観光地はすでに行ったという参加者もいたし、私のようにこれから行こうと予定していた人もいたはずだ。(もちろん楽しんだ人もいるだろう)
そもそも土地勘がないから、どう回っているかわからないだろうという魂胆も透けて見える。
タチの悪いことに、団体ツアーの悪いところは我慢を強いられるところだ。みんながニコニコして「ま、いいか」となる。それに人は同調する。文句を言えば、なだめられ、一人わがままな振る舞いをする参加者というレッテルを貼られることになる。
腹立たしさのあまり、つい不満をぶちまけてしまった。
最初に言った通り、旅は楽しい。こんなことがあっても、山陰旅行は満足だったし、十分に楽しめた。業者とのタイアップ(動画ではズブズブの関係と言った)なんて、旅の10%ぐらいのデメリットでしかない。でもあまり露骨だと疲れるのだ。
また、グループツアーの楽しさは参加者との交流にもある。例えば食事時の軽い会話、キツイ階段を上っている時の一言。感動もそばにいる誰かと共有できるのは嬉しい。一人で旅行していると、尚更だ。
一方で、旅を台無しにするのも参加者だ。我先にと人を押し退けてバスを降りる人、旅の連れ合いに冷たい言動をとる人、大きい声でのナンセンスな会話… 目に耳に入ってしまうとどうもテンションが下がる。私も誰かのテンションを下げる行動を取っているかもしれない。
グループツアーには、こんなマイナス点もあるが、それを補うようなテクニックや発想の転換もある。ちょっと旅慣れた風情で語ってしまう私にはグループツアーなど向いていないのかも知れないが。