2022-10-2 団体ツアーの一部シニア参加者について
団体行動は苦手である。よってグループツアーも苦手ではあるのだけど、比較的安価で一人旅では行くことができない場所に連れて行ってもらえるのは嬉しい。意外にも一人参加者は多く、団体ツアーの一人旅でも奇異な目で見られることはない。
平日出発の宿泊ツアーは断然シニアが多い。夫婦で参加する人はもちろん、友人で参加する人も多い。そしてもちろん一人参加も。
出発して時間が経つと、互いに馴染んでくるのか、声をかけあうことも多いし、一人参加者同士が一緒に行動することもよくある。もしかすると、友人づくりが目当てで参加する人もいるかも知れない。まさかとは思うが、伴侶探しに参加する人は多いとは思わないが…
60歳のおばさんとはいえ、一人行動していると、なにかと世話を焼いてくる男性もいる。トレビアを語り出したり、マンスプレイニングしてくるシニア男性も少なくないので、私はなるべく距離を置き、人と関わらないように行動するようにしている。
見知らぬシニア同士の話は(ある意味)面白い。つい聞き耳を立ててしまう。たいていは旅の話が多いのだが、「ここに行った」「あそこに行った」と風呂敷を広げ合い、相手が行っていない場所の話になると得意げに語り出す。聞き手の疲れがこちらにまで伝わる。
現役時代にはさぞかし活躍したであろう昭和の男性の武勇伝はちっとも面白くはないが、マウントを取り合う様はちょっと面白い。
ただし、こうした参加者はごく一部だ。大抵のシニア参加者は静かで控えめで、人に優しい。人に道を譲りさりげなく困っている人に手を差し出す様は、もしかすると武勇伝披露グループに虐げられていた側の人たちかもしれない。私の勝手な想像だけど。
こうした武勇伝グループにはある特徴があることを知った。とにかくなんでも俺様中心なのだ。人をかき分けてでも先にバスを降りようとする、飛行機に乗ろうとする。かき分けたところで、旅が先に進むわけでもないのに、なぜか唖然とする行動をしてしまう。
残念ながら今回の旅にはそういう参加者が多く、何度か私は列から弾かれた。
ここで私の妄想が膨らむ。おそらくコイツら、現役時代も意味なく下請け業者を急かして仕事を進めていたクチではないか。
今回参加した団体ツアーは朝から異常な雰囲気があった。集合場所で受付を済ませていると背後で男性の怒鳴り声が聞こえてきた。
「わかっているんだよ」
「なんども言うんじゃねえ」
見た目60代半ばの男性。空港の女性職員に暴言を次々と発している。おそらく検温やマスクの装着で注意でもされたのだろう。
この男性が自分と同じツアーに参加すると知り、私のテンションはダダ下がりしてしまった。どことなく私の暴力父親に似ている。とにかく避けたいタイプ。
関連性はないと思うが、離陸した飛行機は再び羽田空港に引き返すことになった。きっと男は、歯軋りをしていたことだろう。
案の定、男はツアーの最中にもワガママ放題。集合時間には遅れる。悪態をつく。目を合わせないように、なるべく離れたところにいるようにした。
とはいえ、バスや食事の座席では、一人参加枠に入れられるため、その男と距離が縮まることは少なくなかった。まず男の動きを見て、自分の位置を決めるようにした。
ちょい待て。なんで私がこんな気を使わなくてはならない?
(という思いは何度も浮かんだ)
ツアーの最終日。山口県岩国市錦帯橋での観光で、背後から突然声をかけられた。
「いい〇〇してんね」
あの恫喝男だった。
「きも」と思ったが、男の一言にフリーズ、何も言えず、その場を離れた。
60歳にもなってセクハラされるのってどうなの、と思ったが、性的暴行の被害者には高齢女性も少なくない。
すぐにでも、無言で立ち去るべきでなかった、と後悔した。
若い頃、性被害の対策の一つとして、抵抗するなと言われていたこともあって、いつも知らんぷりしてやり過ごしてきたのだ。
私のように何もしない人間がいるのだから、これだけ社会の意識が変わってきた現代でも、クソ発言をする男がのさばるのだ。
ツアー会社の添乗員に告げ口しようと思ったが、咄嗟に「どうせ言っても」というスイッチが入ってしまった。今までにも何か不快な思いをする度に、男からは「お前なんかにそうするか?」とか「物好きもいるんだな」などさんざん言われた。女友達だって「褒め言葉だよ」「気にしすぎだよ」「すぐ忘れたほうがいい」。こういうのを二次加害、言いまんねん。
そういう自分も友人から相談されて何かアクションを起こしたかと聞かれたら、何もしていないに等しい。
というわけで、今回のツアーであったことは、動画にしてブログに書いて、憂さ晴らししたわけさ。ちょっと荒れてて、すみません。
「そんなツアーに参加しなければいいのに」と言う人もいるだろう。
たしかに今は、もうどこの団体ツアーには参加したくない。
駅に張り出されている痴漢への注意喚起、女性専用車両、性暴力加害者逮捕のニュース。
「アメリカにだって性暴力はあるだろう」と言う人もいるだろうけど、私は大きい声で言いたい。日本は圧倒的に変態が多い。変態に優しい国だ。
死ぬまで気づくことはないだろうけど、あの恫喝兼セクハラ男には、恥を知ってほしい。